「私の友達」は「我的朋友」?「我朋友」?…【的の正しい使い方】
目次
"的"とは
文法的な話
名詞を修飾する言葉、つまり「私の友達」で言う「私の」の部分を中国語では定語と言い、日本語では連体修飾語という。
"的"は助詞で、連体修飾語を形成する時のマーカーになる。
日本語の「~の」に限らず、「美しい・花」「簡単な・英語」「人に渡す・もの」など、「花」「英語」「もの」などの名詞を修飾する「美しい」「簡単な」「人に渡す」の部分に、この"的"が必要となる。
"的"が必要な場合
①「私の辞書」「弟のパソコン」
所有関係を表すときは"的"が必要。
我的词典
私の辞書
弟弟的电脑
弟のパソコン
②「人にあげる物」「とてもかしこい子供」
動詞、2語以上からなるフレーズが連体修飾語になる場合は通常"的"を使う。
送人的礼物
人に上げるプレゼント
非常聪明的孩子
とてもかしこい子供
接受面试的态度
面接を受ける態度
③「美しい花」「簡単な英語」
"可爱(かわいい)"、"认真(まじめな)"、"清楚(はっきりとした)"、"活泼(活発な)"……などの、2音節形容詞の場合は、基本的に"的"をつける。
美丽的花儿
美しい花
简单的英语
簡単な英語
"的"を省略しても良い場合
①「私の母」「私たちの学校」
人称代詞+家族・人間関係、また人称代詞+所属機関・団体名を表す時には省略できる。
我妈妈
私の母
我朋友
私の友達
我们学校
私たちの学校
我们単位
私たちの職場
②「赤い花」「新しい家」
"大(大きい)、"短(みじかい)"、"快(速い)"、"热(熱い)"、"忙(忙しい)"……などの1音節形容詞の時は省略できる。
紅花
赤い花
新房子
新しい家
③「英語の雑誌」「歴史の問題」「体育の先生」
緊密に結びついて熟語化、慣用化しているような場合も省略可。
英文杂志
英語の雑誌
历史问题
歴史の問題
危险人物
危険な人物
"的"を使わない場合の連体修飾語と被修飾語の結びつきは、しばしば固定した慣用句的な結びつきとなります。体育の先生のことは"的"なしで"体育老师"と言えますが、「体育を学ぶ学生」のことを、同じように"体育学生"と"的"なしで言おうとしてもこれは言えません。"活泼学生"という言い方もありません。
 
体育老师 ×体育学生体育の先生活泼分子 ×活泼学生活発な人三宅登之(2012)「中級中国語 読みとく文法」p.93
"的"をつけてはいけない場合
「1冊の本」「この料理」
数量詞が名詞を修飾するときや、「この」「あの」…等の指示代詞がつく場合などは"的"をつけない。
一本书
1冊の本
这个菜
この料理
"的"をつける・つけないで意味が変わる場合
"的"のあり・なしで大きく意味合いが変わってしまう場合があるので注意。
中国的朋友
中国人の友達
中国朋友
中国にとっての友達(=国)
我们公司
私の勤めている会社
我的公司
私の経営している(所有している)会社
中国的留学生
中国にいる(世界各地から来た)留学生
中国留学生
中国からの(中国国籍の)留学生
三斤鲤鱼
合計3斤になる鯉たち ※一斤=500g
三斤的鲤鱼
1匹で3斤の重さになる鯉
日本老师
日本人の先生
日本的老师
日本にいる先生
日本人的老师
日本人に教える先生
以上です。「"的"なしでも一般的(慣用句している)表現」についてはこつこつ覚える必要がありそうです。
気づき次第、この記事に追加していこうと思います。
参考書籍
いつものラインナップ(笑)ですが、今回新しく参考にしたのがこちら。
薄いドリルで、最重要ポイントや抑えるべきところをしっかりと単元ごとに確認できる良書です。
内容も難しすぎず、簡単すぎず良い感じ。
薄くて取っつきやすいので、分厚い文法書を他の本で一周終えた後に確認する用として使うのが良さそうです。
以下いつものラインナップ。