中国語の「~という」「~といった」「~というより」などの表現一覧
「~さんという人は…」、「~というのも…」、「~というよりは…」、など、日常会話でよく使う「~という」の表現は、一言で「〜という」と言っても意味合いは様々で、中国語で表すときにはどれが適切なのか考える必要がある。
目次
「~という〇〇」
叫/姓
名称など、固有名詞を説明したり尋ねたりするときに使う。「苗字」のときは「叫」でなく「姓」を使う。
她的名儿叫明明。
彼女の名前は明明という。这个菜叫什么名字?
この料理は何という名前ですか?有一个姓张的给你来过电话。
张さんという人から電話がありました。
的
修飾語と被修飾語の名詞をつなぐ「的」は「~の」の他に、「~という…」と訳せることがある。
哇哇的叫声
ガーガーという鳴き声他们结婚了的传闻
彼らが結婚したという噂想回故乡的想法
故郷に帰りたいという思い
「〇〇という人は~」
《人称代名詞》 + 这个人
「あなたという人は~」「彼ときたら~」と強調するときの表現。マイナスのイメージの時が多い。
你这个人太烦人了。
あなたという人は本当にうっとうしい。
「~というのは、…ということ」
所谓~、就是…
「Aということはつまり、Bということです」と説明する時の表現。
所谓 "苹果", 就是 "苹果产品"的意思。
いわゆる"苹果"というのは、アップル製品のことです。
「~というと」
说到 + 《名詞》
「~について言う」という意味。"谈到~"、"提到~"という言い方もできる。
上海の名物とうと、小籠包が思い浮かぶ。
「~ということ」
也就是说~
「つまり~ということ」という意味がある。
つまり、彼と別れたいということ?
「~というよりも」
与其说是~、不如说是…
"与其A,不如B"で「AというよりむしろB」。「~というより」という表現を付け足す場合、それぞれに"说是"をつける。
她与其说是老师,不如说是妈妈。
彼女は先生と言うより、お母さんのようです。
「~というか…というか」
是~、还是…
"是A,还是B"で「AというかBというか」を表す。"还是"は選択疑問文をつくるときに使うが「~というか」と言う時や反語表現にも使う。
我真不知是高兴,还是害羞。
嬉しいというか、恥ずかしいというか、なんとも言えない。
「~ならいいというわけではない」
并不是~就好
"并Bìng不是"は「決してそういうわけではない」で、ここでの"就"は求める条件に合っているという意味が含まれている。
并不是便宜就好。
安ければいいというものでもない。
「〇〇という〇〇は(全て)~」
所有的 + 《名詞》
「すべての〇〇は~」という表現。副詞"都"を使って強調することが多い。
所有的道路都挤满了车。
道という道は車でいっぱいだった。
「~というのも、…だからだ」
之所以~、也是因为…
她之所以再婚也是因为她女儿再三劝她找个老伴儿。
彼女が再婚したというのも、娘さんが強く勧めたからだ。
"之所以A 是因为B"で「Aとなったのは、Bの理由だからだ」となります。ここでの"也"は婉曲(えんきょく)を表します。なくても意味はほとんど変わりませんが、ないと直接的になりすぎ、決めつけるようなニュアンスになってしまいます。
岩井伸子(2016)「こんなとき、どう言う? 中国語表現力トレーニング」p.123
参考書籍
かなりお勧めです!日本語では1つの言葉で表せる表現でも、中国語でバリエーションがあることを、5パターン×3例文で紹介してくれています。
「いくら」「くらい」「せっかく」「つもり」など、日常的に使える表現が多数揃っており、ある程度の文法を理解した中級者以上の学習者でも新たな発見があると思います。